福袋企画の魅力と実施ポイントを徹底解説! 消費者を引きつける理由と成功の秘訣とは

近年、多くの企業で福袋企画が人気を集めています。福袋といえば「運試し的要素の強い年始のイベント」というイメージがありますが、企画や商品を工夫することでブランドの認知や顧客との関係強化を実現できるため、セールスプロモーションにおける重要な施策として認識されています。本記事では、福袋企画の目的や効果、企画を検討するうえでのポイントや実際の事例などをご紹介します。福袋企画にご関心のある方、魅力的な企画を実施したい方はぜひ最後までお読みください。

目次

なぜ、「福袋企画」が人気なのか?その理由とは?

福袋企画の魅力と実施ポイントを徹底解説!

福袋といえば、かつては新年の初売りで販売される「縁起物」としての側面が強く、「中身がわからない、運試し要素の強い商品」というイメージがありました。

しかし、近年は初売りシーズンだけでなく、夏の福袋(サマーバッグ)のように季節を問わず販売している企業も多く、すぐに完売するほど人気の高いものもあります。

長年にわたって人気を保ち続け、近年も注目されている理由として、年始の習慣として定着した「縁起物」としてのイメージに加え、希少性と限定感による特別な価値を演出するようになったことが挙げられます。例えば、商品を入れる袋として紙袋ではなく限定感のあるオリジナルバッグを採用することがその一例です。また、SNSでのシェアを通じて福袋が話題を集めるケースもよく見られます。

福袋企画の目的と効果

福袋企画の目的は売上の向上だけではありません。新年、あるいは各シーズンにおけるセールスプロモーションを盛り上げ、ブランド認知や顧客との関係強化を図ることも重要な目的です。

例えば、店舗で使えるクーポンを入れることで来店のきっかけを作ることができ、新商品を入れることでお試し機会の提供につながるなど、次回以降の購入促進効果が期待できます。SNSで拡散されることで話題を呼び、新たな顧客層の獲得やファンづくりにも寄与します。

福袋企画を考えるうえでのポイント

以下では、福袋企画を考えるうえでの重要なポイントをご紹介します。

「ブランドイメージ」を表現する

福袋はブランドの価値観や世界観を伝える絶好の機会です。

検討段階では、企業やブランドのイメージをどのようにグッズで表現するかが重要なポイントとなります。福袋に入れる商品としては、エンドユーザーが使用することでブランドや店舗の第一想起につながるようなものが理想的です。

例えばブランドを象徴する商品や、通常のラインナップでは手に入りにくいアイテムを含めることで、ブランドの魅力を端的に伝えることができます。

「プレミアム感」を演出する

限定アイテムや非売品など通常では手に入らない商品を盛り込むことにより、プレミアム感を演出できます。プレミアム感を持たせることで顧客の購買意欲を刺激し、ブランドの価値の向上につながります。

在庫整理の目的で売れ残りの商品を入れるのではなく、商品のクオリティにこだわり、「この価格でこれが手に入るのか」という満足感を提供することがポイントです。数量限定や先着順などの販売方法により希少性を演出したり、福袋限定の特別デザインの商品を用意したりする方法も効果的です。

中身はある程度「ネタバレ」する

福袋といえば「開封するまで中身がわからないことが魅力」というイメージがありますが、近年は中身をある程度開示した福袋を販売する企業も少なくありません。

事前にある程度「ネタバレ」しておくことで、中身がイメージできる安心感を提供でき、買った後に「失敗した」「欲しいものが入っていなかった」といったネガティブな感情を持たれることを避けられます。さらに返品や交換、クレームのリスクも低減できます。

「袋のデザイン」にもこだわる

福袋そのもののデザインや素材にこだわることで、単なる袋以上の価値を提供できます。
デザイン性の高い福袋であれば店頭でのディスプレイ効果が向上し、消費者の目を引きやすくなるほか、SNSで話題を集められる可能性が高まります。

 エコバッグとして再利用できる素材・デザインを採用したり、ロゴやブランドカラーを取り入れたりすることでブランド認知も強化されます。さらに、袋自体を普段使い可能なバッグとして製作し、ストアブランドを象徴するアイコンとして表現するケースも主流となっています。

袋のデザインはブランドの第一印象を左右する要素であるため、ぜひともこだわっておきたいポイントです。

福袋企画を実施した企業の事例

以下では、魅力的な福袋企画を実施している企業の事例を3つご紹介します。

ジョリーパスタ 様

パスタ専門店を展開する株式会社ジョリーパスタ様では、季節感のあるお得な商品で顧客に冬をお楽しみいただくため、「ジョリーパスタの冬の福袋2025」を販売しました。この福袋は、オリジナルグッズやお食事券を通じて日常を豊かにするアイテムを提供することで、ブランドの魅力を再発見していただけるよう工夫されています。

福袋の目玉は、ライフスタイルショップ「KEYUCA(ケユカ)」とのコラボレーションにより開発された保温冷ポットやステンレスマグ、ルームシューズです。

赤色のポットとマグは冬の季節感を演出し、ルームシューズは肌触りの良いボア素材で、自宅でのリラックスタイムをさらに快適にするアイテムとして高い評価を得ています。これにより、実用性とデザイン性の両立が顧客の心を掴んでいます。

また、抽選申込はジョリーパスタ公式アプリを通じて簡単に行うことができ、顧客は店舗受取か宅配受取の選択肢を自由に選べます。この利便性の高さが販売の後押しとなり、公式アプリの利用促進にも寄与しています。

※本キャンペーンの事前受付・販売は終了しています。

 ジョリーパスタ 様 

眼鏡市場 様

全国にメガネストアを展開する 眼鏡市場(株式会社メガネトップ)様では、2025年の営業開始より「2025福袋」を各店舗で販売しました。

この福袋は、アウトドアブランド「LOGOS」とのコラボレーションにより、機能性とデザイン性を兼ね備えたトートバッグと13,200円分のメガネ券をセットにした、魅力的な内容となっています。

トートバッグはコンパクトながらも収納力が高く、折りたたみ傘や水筒といった日常的に使うアイテムをしっかり収納可能です。インナーには眼鏡市場の猫モチーフとLOGOSのロゴを組み合わせたオリジナルパターンを採用することで、ブランドの個性と特別感を際立たせています。

眼鏡市場様では、福袋企画が競争激化する中での差別化を課題として捉え、前年とは違った新しい取り組みを実施しました。たとえば、事前予約フォームを導入することで、顧客がスムーズに予約・購入できる仕組みを用意することに加え、福袋の反響を把握することで今後のマーケティングに活かすことができます。

また、当社では、効率的な運営をサポートするため、キャンペーンの展開方法についてもコンサルティングを実施させていただきました。さらに、キャンペーン窓口(事務局)の設置により、店舗スタッフの業務負担を軽減するとともに、運営全体の効率化を実現しています。

これらの施策を通じて、顧客満足度の向上だけでなく、店舗運営の最適化にも成功。ブランドのファン層の拡大にも寄与する成果を上げています。

※本キャンペーンの事前受付・販売は終了しています。

眼鏡市場 様

フジオフードシステム 様

外食チェーン「まいどおおきに食堂」「串家物語」などを展開する株式会社フジオフードシステム様では、「鳥獣戯画」とのユニークなコラボレーションによる限定福袋を2025年1月より販売し、多くの注目を集めました。

この福袋には、同グループの店舗で使用できるお食事割引券をはじめ、コシヒカリ(1.4kg)や「鳥獣戯画」をモチーフにしたオリジナルのトートバッグ、ショルダーバッグ、巾着が含まれており、ブランドが大切にしている「日本らしさ」や「個性豊かな店舗/キャラクター」の魅力を存分に表現しています。特に、串カツやおむすびを持った動物たちが描かれたオリジナルイラストは、親しみやすさとユーモアを感じさせ、幅広い年代の顧客に好評です。

さらに、本社のある関西地域を応援する社会貢献活動の一環として、福袋の売上の一部を世界遺産「高山寺」の維持に役立てる取り組みを行っています。この活動は、地元への愛着と文化財保護への意識を示すものとして、顧客からの支持を集める重要なポイントとなっています。

フジオフードシステム様のこの福袋企画は、商品価値だけでなく、地域貢献とブランドストーリーを融合させることで、単なる販促を超えた深い共感を生み出しています。

※本キャンペーンの事前受付・販売は終了しています。

 フジオフードシステム 様 

福袋企画の一般的なスケジュール

福袋は一般的に下記のスケジュールに沿って企画を進めていきます。

企画立案(6~7か月前)

・テーマ設定:
福袋全体のテーマや方向性を決めます。

・ターゲット分析:
主要顧客層を特定し、そのニーズを分析します。

・価格設定:
福袋の販売価格と利益目標を決定します。

・数量計画:
製造・販売する福袋の数量を決めます。

・内容検討:
福袋に含める商品のカテゴリーや種類を大まかに決定します。
また、コラボレーション企画を取り入れる場合には、ターゲットエンドユーザーにリーチできるパートナーやコンテンツの選定も行い、話題性や付加価値を高めることも検討します。

・販売チャネル:
店舗やECなどの販売チャネルを決めます。

商品準備(4~5か月前)

福袋限定の商品について、企画で決定した方針をもとに具体的な仕様やデザインを確定し、開発を進めます。また、必要に応じて既存商品を組み合わせる場合は、在庫状況を確認し、福袋のテーマやコンセプトに合う形で調整を行います。
さらに、福袋全体のデザインも同時に決定し、製作を開始します。

プロモーション準備(2~3か月前)

SNSや店舗での告知方法や、特設サイトの準備、広告の展開計画を策定します。
オンライン・オフラインでの広告戦略を立て、メディア向けのプレスリリースの準備や店頭での販促物の制作なども行います。

販売とフォローアップ(販売開始後)

販売後には、販売実績の集計や反響の確認を行い、次年度に向けた課題の洗い出しを行います。
必要に応じて、SNSでの反応や口コミをチェック・分析したり、購入者へのアンケートを実施したりすることで、満足度や改善点を把握すると良いでしょう。

福袋企画をお考えの企業さまはオンワードコーポレートデザインにご相談を

福袋企画を成功させるためには、十分な戦略設計を練る必要があります。福袋は単なる商品の詰め合わせではなく、ブランドの魅力を効果的に伝えることができる重要なツールであると認識し、企画を検討することが重要です。

オンワードコーポレートデザインでは、福袋企画の立案から製造まで一気通貫体制でご支援することができます。オンワードグループならではのデザイン力を生かした商品企画や、製造後のプロモーションまで含めたお客様に寄り添ったコンサルティング・課題解決力が強みです。

例えば、ブランド認知向上を目的とした福袋や、季節のキャンペーンに合わせたセールスプロモーション用の福袋など、幅広いニーズにお応えいたします。外食企業以外の企業さまからのご依頼も大歓迎です。

福袋企画をお考えの企業さまはこちらのサービス資料をご覧ください。
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