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サステナビリティ活動がユーザーの心を掴む!リサイクル・アップサイクルの違いと事例、注意点を解説

持続可能な開発目標(SDGs)実現に向けた取り組みが世界的に広がる中、企業にはサステナビリティに配慮した取り組みが求められています。そうした状況下で、企業が実施している取り組みの一つがリサイクル・アップサイクルです。このような実践は、企業のブランドイメージ向上に寄与できることが一つの特徴です。本記事では、リサイクル・アップサイクルの違いやそれぞれのメリット・デメリット、実際に取り組みを行っている企業の事例や注意点を解説します。

目次

ユーザーのエンゲージメントをどう高めるか?

サステナビリティ活動がユーザーの心を掴む!リサイクル・アップサイクルの違いと事例、注意点を解説

インターネットやSNSの普及により、テレビや新聞等のマスメディアでの広告だけでは、ユーザーの購買意欲を高めることは難しくなっています。それに伴い、購買意欲を高めるための前段階として企業やブランドに求められているのが、消費者のエンゲージメントを向上させることです。特に、Z世代は価格・品質だけでなく親近感や共感を大事にするため、製品の製造過程やブランディング戦略においてもストーリー性を持たせることが重要視されています。

こうした背景から消費者のエンゲージメントを高める方法の1つとして有効と考えられている取り組みが、サステナビリティ実現のための取り組みです。国際社会は企業や消費者などあらゆるステークホルダーが協力して持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて努力することを奨励しています。消費者にとってもサステナビリティは関心度の高いテーマとなっており、サステナビリティに貢献し得る企業活動は、ユーザーエンゲージメントを高め、市場からの信頼を得ることにつながります。

実際に、持続可能な製品の開発やエコフレンドリーな取り組みの実施によるブランディングを行う企業が増えています。小売店においても、サステナブルに関するコーナーを設置するなど、消費者側からメーカーやブランドに対し、環境に配慮した製品の提供が求められるようになってきました。

中でもリサイクル、アップサイクルはサステナブルな企業活動を実現しつつ、企業のメッセージやブランドのストーリーを伝えることができる手段として、多くの企業が取り組む施策になっています。

サステナビリティ時代に求められる企業の取り組み

サステナビリティを推進する取り組みの一環として広く採用されている取り組みが、リサイクルとアップサイクルです。リサイクルは一度資源(原料・材料)の形に戻してから再利用する一方で、アップサイクルは資源に戻さず、元の製品の素材を活用して再利用するという違いがあります。

それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

資源の形に戻してから再利用する「リサイクル」

リサイクルは、元の製品の特性を超えた資源の循環活用が可能です。身近な例では、紙ごみを再生紙にすることや、ペットボトルを新しいペットボトルにリサイクルすることが挙げられます。

一方で、一度原料に戻すためのエネルギーがかかることや、一部の素材や製品は品質が低下し、新製品と比較して性能や耐久性が劣る場合がございます。

元の素材を活用して再利用する「アップサイクル」

アップサイクルは、本来であれば廃棄されるはずのものに付加価値を与え、別の新しい製品にアップグレードして生まれ変わらせる取り組みのことです。

元の製品の特長を活かして別の製品へ転換し、新たな価値を生み出すというストーリーを通じて、企業のメッセージを伝えることができるため、企業のイメージ向上やブランディングに寄与することもメリットとして挙げられます。

一方で、元の製品や素材の特性に依存するため、使用可能な素材が制約される場合があることや、製造するモノによっては手作業が多く、大量生産に向かないことがある点はデメリットです。

リサイクル・アップサイクルの企業事例

以下では、リサイクル・アップサイクルの企業事例を3つご紹介します。

リサイクル事例:はなさく生命 様

生命保険会社のはなさく生命保険株式会社では、社名にちなみ花に関連するリサイクル製品として、廃棄予定の薔薇をタオルの染料として活用したハンドタオルを配布ノベルティとして提供。コロナ禍における市場価格の低迷により出荷調整対象となった廃棄予定の薔薇を原料としてリサイクルすることで、フラワーロスの削減に貢献しました。また、「はなさく生命」という社名にちなみ、花に関連する製品であることも採用に至ったポイントの1つでした。

出典:課題解決型の『サステナビリティライン』の提供を拡充 コロナ禍で顕在化したフラワーロス削減につながるタオルを「はなさく生命」が採用 〜リサイクルやアップサイクルを中心に、モノとコトの両面で企業のサステナビリティ課題を解決〜 

リサイクル事例:株式会社東横イン 様

全国にビジネスホテルを展開する株式会社東横インでは、2021年10月1日より、日本国内の東横INN全店で使用済のプラスチック製アメニティの回収をスタートしました。回収対象となるのは歯ブラシとコームで、回収後に適切な方法で活用され、新たに歯ブラシケースとして再生(リボーン)されています。

アメニティ1つあたりの重量は数グラムですが、東横INN全店での1年廃棄し続けると年間推計50トン以上にものぼり、資源の有効活用と廃棄物削減の観点から取り組みが進められています。

出典:プラ製アメニティをリサイクル 株式会社東横イン様「Toyoko Inn Blue Reborn(ブルーリボーン)プロジェクト」 

アップサイクル事例:ANAホールディングス株式会社 様

国内有数の航空会社である全日本空輸株式会社(ANA)では、飛行機の廃棄シートから製作したルームシューズを提供。購入希望者の約3割が、製作された山形県を応援したいという考えやアップサイクルの取り組みに共感し応募するなど、サステナブルな活動に貢献したいという思いが形になる取り組みとなりました。

第1回、第2回の販売においては、計約120足の販売に対し、予約抽選への応募総数は計約4,000件であり、抽選倍率が約30倍になるほどの好評を得ました。

出典:ANAとオンワード商事の共同アップサイクル、第3回の予約抽選販売を開始 飛行機の廃棄シートから製作したルームシューズが、抽選倍率30倍の売れ行き 〜購入希望者の約3割が山形県生産やアップサイクルに共感し応募〜

リサイクル・アップサイクルの取り組みにおける注意点

リサイクル・アップサイクルの取り組みはユーザーエンゲージメント向上のために有効な活動ですが、実施のためにはいくつかのハードルがあります。なかでも、廃棄物に関連する煩雑なルールについてご紹介します。

対象物の回収・管理における煩雑な手続き

「ごみ」の回収においては、「廃棄物処理法」(正式名称は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」)により、処理や管理に関する基準、許可の取得手続きのルールなどが定められています。
廃棄物処理法では「ごみ」を「産業廃棄物」と「一般廃棄物」の2種類に分類しており、リサイクル・アップサイクル製品の製造過程においては、対象物の回収・管理において適切なプロセスを確保しなければなりません。
ごみの種類によってもルールが異なり、回収する際には自治体との交渉・連携をしながら進める必要があります。

リサイクル・アップサイクルにチャレンジしたいなら、プロにご相談を!

オンワードコーポレートデザインでは、リサイクル・アップサイクルを活用した企業の取り組みに関する支援実績を多数有しています。

総合アパレルグループとして培った豊富なセールスプロモーション・ブランディングのノウハウを駆使して、お客様の目的とターゲットに合わせた適切なサポートが可能です。

最適な販促戦略の企画・立案から製品の製造まで、一気通貫での支援が可能であり、前述のような注意点を解消しつつ、スムーズにプロモーションを進めることができます。

リサイクル・アップサイクルを活用したプロモーションにご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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