【業界別成功事例も紹介】
販促戦略立案時におけるプロの視点とは?

販促戦略を成功に導くには、ターゲット心理の深掘りや購買ファネルの理解、心を動かすクリエイティブ、複数の施策との連動、そして実施後の改善設計といった視点が欠かせません。

本記事では、販促戦略立案においてプロである販促支援会社がどのような視点を重視しているのか、業界別の販促成功事例とともに解説します。

 

目次

販促戦略立案における重要な視点

販促戦略立案においては、3C、4P、4Cなど、さまざまなフレームワークが存在し、それぞれが重要な役割を担っています。しかし、これらフレームワークについてはすでに多くの書籍やWEB上の記事で紹介されているため、以下では、販促企画立案時において重要な視点について販促支援会社の立場からご紹介します。

① ターゲット心理を深掘りする

ターゲット心理を深掘りするためには、過去の購買データや顧客情報などの分析を行うだけではなく、「誰に」「なぜ」その商品が刺さるのかというターゲットの心理を深く理解する必要があります。そのためには、ターゲットへの需要調査やアンケート調査など、定性調査によるニーズの深掘りを行うことが重要です。

●需要調査実施時のポイント
顧客の多くは、自分の本当の欲求に気づいていないことがあります。例えば、「より速い移動手段が欲しい」というニーズの裏には、「移動時間を短縮して家族との時間を増やしたい」という深層心理が隠れているかもしれません。需要調査では、このように「なぜその商品が必要なのか」という問いを掘り下げていくことが大切です。
また、需要調査では、顧客が抱える問題や課題(=現状)と、顧客が思い描く理想の姿(=期待)とのギャップを明らかにします。このギャップこそが、購買動機の源泉となります。

●アンケート調査実施時のポイント
アンケート調査では、質問の表現や順番によって回答者の思考が大きく変わります。例えば、「この商品に満足していますか?」という問いの前に、「この商品でどんな不便を感じましたか?」という質問を入れるだけで、ポジティブな評価がネガティブに傾くことがあります。そのため、アンケート設計では、誘導的な表現や順序バイアスを避ける工夫が必要です。
また、「5段階評価」や「選択式」の質問だけでなく、自由記述欄を設けることで、回答者の本音や微妙なニュアンスを拾うことができます。

② 顧客の購買までのファネルを意識した戦略設計

顧客が購買に至るまでのファネル(認知から購入までの行動プロセス)を意識し、戦略を設計することが重要です。
購買ファネルにはAIDMA、AISASなどさまざまなモデルがありますが、今回は一例として、店舗を保有している企業のファネルとその設計ポイントを解説します。

【店舗保有企業におけるファネル】
店舗を保有する企業では、認知→興味・関心→来店・体験→購入→共有という順番でファネルが進んでいきます。

【各設計ポイント】
●認知:
認知ファネルでのポイントは、確実にターゲットの目に留まるタッチポイントを精査し押さえることです。
「ターゲットはどこのタッチポイントに存在するか」「ターゲットへの訴求に効果的なタッチポイントはどこか」を考え、選定をすることが重要です。

例)若年層の場合:InstagramをはじめとするSNSを中心に露出
  30代~40代のビジネス層の場合:通勤導線にある交通広告への露出

●興味・関心:
興味・関心ファネルでは、①のターゲット心理の深掘りで明らかになった、ターゲットのニーズや興味・関心のあることなどに照らし合わせた企画や訴求を行うことが重要です。
どのような企画や訴求がターゲットの心理に響き、興味・関心を惹きつけることができるのか、という観点で考えることがポイントです。

例)推し活をしている方をターゲットにした場合:推しキャラとのコラボ企画

●来店・体験:
興味・関心を持って来店したターゲットに対し、どのような体験を提供し、どう感じてもらうかを事前に設計することが重要です。
ここでのポイントは、単なる体験にとどめるのではなく、体験をした後にターゲットにどのような態度変容を促したいのかをあらかじめ定めておくことです。

例)自社ブランドの世界観を体験してもらいファンになってもらう
  商品を体験してもらい、実際に使いたいと思ってもらう

●購入:
購入ファネルでは、購入を後押しする仕掛けを設計することが重要です。希少性や限定性を求める顧客心理に沿った訴求が効果的です。
例えば下記のような訴求が考えられます。

例)希少性訴求:限定●個
  限定性訴求:●月●日まで
  損失回避性訴求:「今だけ特別価格」のような訴求での損失回避訴求など

●共有:
最近では、購買ファネルにおける購買がゴールではなく、その先の「共有」を狙った設計をすることも重要になっています。購入までの体験を特別なものと感じてもらい、SNS等でシェアをしてもらうことで、さらなる顧客の開拓にもつながるため、共有を促進させる設計もしておくべきです。

例)写真映えするディスプレイやSNS投稿を想定した店舗デザイン
  「投稿で特典をプレゼント」などのキャンペーン設計

③ ターゲットの心を掴むクリエイティブ設計

ターゲットの心を掴み、購買につなげるためには、クリエイティブが重要です。
ここでの「クリエイティブ」とは、広告やパッケージの「見た目」だけにとどまらず、商品やサービスの企画そのもの、キャンペーンのコンセプト、店舗の内装や接客スタイル、デジタル上の体験など、顧客接点すべてに関わる表現を指します。

クリエイティブ設計においても、①で解説したターゲット心理の深掘りが重要です。感情の動きやライフスタイル、価値観、悩みを把握することで、「刺さる」表現や体験を設計することが可能になります。

④ 複数施策の連動による販促効果の最大化

販促施策は、単一でも効果を発揮しますが、複数の施策を連動させることで販促効果を最大化させることができます。②の購買ファネルを踏まえて、各施策がどこのファネルに効果を発揮するかを意識し、複数の施策を連動させることが重要です。

具体的な例としては、化粧品業界で行われている、ポップアップカフェと限定商品販売の組み合わせが挙げられます。
この例では購入促進を施策の目的に置いており、ポップアップカフェの実施をSNSなどで告知することにより、認知・興味・関心につなげ、実際に来店をさせた際にはメイク体験などで商品を体験させることが可能です。ただし、体験までつなげられたとしても、購入に至らないケースも想定されるため、購入への後押しとして限定商品を販売することで購入最大化を図るという連動性を持たせた施策設計になっているのです。

このように目的を達成するために、実施する施策がどの購買ファネルをカバーしているかを認識したうえで、目的を達成するために必要となるファネルをカバーする施策を組み合わせることでより効果的な販促につなげることが可能になります。

⑤ 施策実施後の分析・改善も視野に入れた設計

施策実施前に目標やKPIを設定し、それが達成できたかを実施後に計測することはもちろん、より綿密に分析・改善を行い、次の施策に反映させることで成果を向上させていくという視点が重要です。
そのためにも、施策実施後に初めて分析内容を決めるのではなく、あらかじめ分析内容・項目を定めておくと良いでしょう。

例えば、目的に応じて下記のような設定をしておくと効果的です。

●販促目的が来店~購入の場合
来店に関するKPI:新規来店数・リピート来店者比率、来店トラフィック増加率(平常時との比較)、ターゲット来店率

購入に関するKPI:購入数、購入率(コンバージョン率)、顧客単価(平均購買額)、購買点数(バスケットサイズ)

施策効果を測るKPI:売上増加額、キャンペーンROI、プロモーション反応率、施策ごと集客・購買寄与度

●販促目的が認知の場合
リーチ(接触度合い)に関するKPI:リーチ人数/リーチ率、インプレッション数(広告接触人数)、WEBサイト流入数

エンゲージメント(反応度合い)に関するKPI:クリック率(CTR)、動画視聴完了率、SNSエンゲージメント率、アクション数(リーチ後のアクション)

認知・想起に関するKPI:ブランド認知率、広告想起率、ブランド検索数、SNSでの言及数・内容
など

以上のように、販促戦略を立案する際には、5つの視点を意識し設計をする必要があります。ただし、上記はあくまでも考え方であり、成果につなげるためには、理論や整理でとどまらず、どのようにコンテンツ・クリエイティブへ具現化するかが勝負となります。
弊社オンワードコーポレートデザインでは、数多くの顧客に対し、業界特性やターゲット心理に親和性のある企画設計をしてきた実績を持ち、単なる教科書的な整理で終わらず、企業ごとに最適化された実行プランに落とし込んできました。

販促戦略の立案やその先の施策設計において課題を抱えている方、弊社サービスにご興味をお持ちの方は、ぜひ下記よりご相談ください。

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【業界別】販促成功事例

効果的な販促戦略と一口に言っても、業界によって効果的なアプローチは異なりますが、具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。
以下では、前章でご紹介したポイントを押さえ販促に成功した事例を、業界別にご紹介します。

化粧品メーカー

大手化粧品メーカーでは、時流・季節に合わせた定期的な「マストバイ・ノベルティキャンペーン」を展開。複数の価格帯を設定し、幅広い購入層に対して購入単価アップを実現しました。

<重視した視点>
●顧客の購買までのファネルを意識した戦略設計:
認知・興味・関心につなげ来店を促すために、新規顧客、既存顧客それぞれにキャンペーンの告知を展開。新規顧客に対しては、若年層をターゲットにしていたためSNSでの告知を中心に、既存顧客に対しては、店頭での告知に加え、会員向けメルマガでも告知を実施しました。また、購入の後押しとして、実際に来店をした新規顧客、既存顧客どちらにも対応できるように限定ノベルティの展開を複数価格帯で実施しました。

●複数施策の連動による販促効果の最大化:
新規顧客・既存顧客など購買層をレンジ分けし、それぞれの目標購入単価を設定。レンジごとに、顧客の「欲しい」心理を刺激する限定ノベルティとマストバイ商品の単価を適切に組み合わせ、顧客単価アップを狙いました。

●ターゲットの心を掴むクリエイティブ設計:
ファッションブランドとのコラボレーションによるクリエイティブ設計により、付加価値を創出しました。単なるファッションブランドとの提携ではなくコラボレーションも「誰と組むか」を戦略的に設計し、ターゲット顧客が“憧れ”や“共感”を持つブランドを選定。キャンペーン体験そのものをプレミアムに演出することで、限定性とブランド共鳴による付加価値が創出されました。

<施策結果>
上記のキャンペーンを実施した結果、顧客単価内訳における高価格帯構成比が過去最高を記録しました。告知効果が高く、キャンペーンの反響数も過去最高を達成したほか、店舗限定アイテムの展開が来店促進につながり、客数の増加にも寄与しています。
さらに、駅ビル、ショッピングセンターでも価格戦略が成功し、購入単価の向上を実現しました。

大手外食チェーン

国内1,200店舗超えの大手外食チェーンにおいては、ブランド価値を高める福袋企画を実施。認知度のさらなる向上と、集客・売上に結びつく話題性を実現しました。

<重視した視点>
●ターゲット心理を深掘りする:
ブランドIP自体への興味が高いことからブランドIPをグッズ化したことに加え、福袋の形で提供することで限定性・希少性を求める顧客ニーズを満たしました。

●顧客の購買までのファネルを意識した戦略設計:
福袋の限定性・希少性が購入の後押しになったことに加え、福袋の構成を「ブランドIPを反映したグッズ+顧客が日常使いできる商品」にし、顧客の高い満足度を得ることでSNS等での共有につなげました。

●ターゲットの心を掴むクリエイティブ設計:
ブランドIP自体に興味が高いターゲットの購買心理をさらに刺激するために、店舗の象徴となる商品を意外性のあるグッズとして表現。他にはないグッズとしてターゲットの心を掴み、高い話題性につながりました。

<施策結果>
福袋への反響は発売前から高く、集客・売上向上に大きく寄与しました。
また副次的効果として、福袋の商品構成を日常使いできるものにしたことにより、以降のグッズ購入売上の増加にもつながりました。

大手カフェチェーン

全国展開する有名カフェチェーンにて、福袋企画を実施。ブランドの「環境への配慮」を訴求しながら売上目標を達成しました。

<重視した視点>
●ターゲット心理を深掘りする:
市場アンケート調査を実施しユーザーニーズを徹底分析したところ、環境配慮を意識している層が多かったことから、サステナビリティを意識した福袋の素材選定を実施しました。

●顧客の購買までのファネルを意識した戦略設計:
環境への配慮を訴求することで、顧客の興味・関心を高めると同時に、機能性を両立した商品企画を行うことで、顧客の「購入したい」というニーズを喚起することに成功しました。

●ターゲットの心を掴むクリエイティブ設計:
「おしゃれさ・洗練さ×サステナブル」というブランドの世界観がもともと顧客に支持されていたことから、顧客の求める世界観に合った商品企画として、この世界観をストレートに表現する福袋をデザインしました。

<施策結果>
環境への配慮という訴求が奏功し、顧客の興味・関心を引き売上目標を達成しました。
また、サステナブルではなくおしゃれさ・洗練さを求める層に対して、ブランドの世界観の核にある「おしゃれさ・洗練さ×サステナブル」を体現し、環境への配慮を効果的に訴求することでブランドイメージの向上に寄与する効果も得られました。

大手プロスポーツチーム

大手プロスポーツチームは、会員のロイヤリティ・エンゲージメント向上を目指した会員特典プログラムを展開。継続会員の維持と新規会員の獲得、特に若年層の取り込みを実現しました。

<重視した視点>
●ターゲット心理を深掘りする:
会員アンケートの綿密な分析に基づく施策設計を行うことで、継続会員のロイヤリティ・エンゲージメント向上を図るとともに、ターゲットである若年層へのアンケート調査を実施することで、新規会員獲得に寄与する特典の展開を実施しました。

●施策実施後の分析・改善も視野に入れた設計:
施策実施後の満足度調査を実施し、会員のフィードバックをもとにした継続的な改善を行うことで、施策のPDCAサイクルを確立しました。

<施策結果>
施策実施当初から狙いとしていた、継続会員の維持・新規会員の獲得につながっただけでなく、アンケート実施による顧客の声を反映した施策は両会員ともに満足度向上に寄与しました。
また、PDCAの継続的な実施により、施策成果が徐々に向上していることに加え、他の販促施策においてもPDCA実施が定着するようになりました。

販促戦略立案の支援はオンワードコーポレートデザインにお任せください

ここまでご紹介をしてきたように、販促戦略立案における各視点を理解し、それぞれを丁寧に設計・実行をしていくことで、販促の目的達成・成果創出につなげることが可能です。
ただし、販促施策を成果につなげるためには、理論や整理でとどまらず、その先の施策具現化が勝負となります。
弊社オンワードコーポレートデザインでは、下記のような強みをベースに、販促戦略立案に加え、販促施策具現化までを幅広く支援しており、「どのように進めていいのかわからない」「成果につながる販促戦略を一緒に考えてほしい」など、さまざまなご要望にお応えしております。

●オンワードグループならではのクリエイティブ設計力
社内にデザイナーが在籍している総合アパレル企業だからこその、高いデザイン力を活かしたクリエイティブ制作が可能です。
消費者心理を深く理解した設計に基づき、ブランドの魅力を引き出すデザイン・コピーで、「心に刺さる」表現や体験につながるクリエイティブ設計力が大きな強みとなっています。

●消費者心理の深い理解
数多くの業界・企業を支援してきた経験と顧客目線に立った消費者理解に加え、独自のデータに基づいたターゲットニーズの深掘りが可能です。

●顧客の購買ファネルに合わせた販促戦略設計と施策設計
顧客の購買ファネルを理解し、各ファネルに合わせた戦略の設計をはじめ、ファネル間での導線設計、施策の連動設計も可能です。

●KPI設計~改善提案までを一括で支援
初期段階でのKPI設計から、施策実施後の効果測定・レポートに基づく次のアクションの提案まで実施可能です。販促企画の「やりっぱなし」を防ぎ、本当に成果につながる販促実施を支援します。

販促戦略の設計を見直したい方、販促の成果に課題を抱えている方はぜひ下記よりお問合せください。

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